Ando laboratory (Tokyo University of Agriculture and Technology)
カイコの性フェロモンが同定されてから、すでに50年近くがたちました。 応用昆虫学、化学生態学、生物有機化学上の興味から、キクイムシの集合フェロモン、アリなどの社会性昆虫が分泌する道しるべフェロモン、アリマキなどが捕食者に攻撃された時に出す警報フェロモンなど、多くの昆虫から様々なフェロモンが同定されてきました。 その中で、鱗翅目蛾類昆虫の性フェロモンは高い誘引性を有し、害虫防除へ利用可能であるのみならず、生殖隔離に直接関わる生理活性物質であることから生物種の分化を物質レベルで解明するための手がかりを提供しています。 我が研究室では、蛾類性フェロモンの新規化合物の探索から生産機構まで、あらゆる角度から研究を行ってきました。